雨雲レーダーの画像を見ていると、雲は移動してくるものばかりではなく、いつも同じ場所に湧いているものも多いことがわかる。よく「雷三日」と言われる通り、同じような天気は三日くらい続くので、その間、毎日同じような時間、同じような場所に雲が湧くことになる。
8月上旬、東京では毎日のように雷雨が降ったけれど、いずれも東京の八王子、練馬、荒川あたりに発生する雷雲が原因だった。これは23区のアスファルト地帯で温められた空気が南風に乗って北関東や東京郊外まで移動し、そこに北東から流れ込んでいた冷たい空気がぶつかってできた雷雲なのだという。これは地理的な理由によるもの。ここまでは理解できる。 しかし驚いたのは、僕の住む佃島は晴れているのに、ほんの数キロしか離れていない豊洲では雨、なんて日も続いたということ。直径2キロにも満たない大雨のエリアが、毎日午後になると現れていたというわけだ。このような狭いエリアの天気は、自然よりも「埋め立て」や「建物」などの人工的な要因によっても決まってくるんだと思う。いったい何が、どの建物が原因なのかはわからないけど、海と陸との間にできた人工的な要素が、大気の循環を変えてしまっているとしか考えられない。 海岸にテトラポットを置き、防波堤を作ると、潮の流れが変わり、周辺の海岸の地形がまるで変わってしまうという話はよく聞く。僕が通う茅ヶ崎の海岸も、Tバーができたお陰で西側のビーチは年を追うごとに狭くなってきている。このようなことが、目には見えない大気の流れにも起きているのかと思うとちょっと怖くなる。おそらく、防波堤を設計する担当者は海の専門家ではないし、ビルを建てる業者は気象の専門家ではないはずだから。
by west2723
| 2008-08-16 06:13
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