東京で「これっぽっちも」話題にならない〈ホクレア〉について

僕の仕事場は東京にあり、仕事仲間のほとんどが東京にいる。しかし、僕の周りの会話の中には〈ホクレア〉のホの字も出てこない。僕は〈ホクレア〉の日程と仕事の日程が重ならないように必死だというのに。これはもうキモチいいくらいで、まるで全く違う二つの世界を行き来しているようなスリルさえ感じてしまう。広くメディアを見渡しても、全国紙や全国ネットのどこにも〈ホクレア〉は出てこない。YAHOOのトップページくらいには載っていてもよさそうだけど、カスリもしない。

とは言え、各寄港地での盛り上がりを見る限り、どこへ行っても最大のローカルニュースになっている。ローカルニュースがリレーされながら桜前線のように北上している。今どきの日本に、こういうニュースの伝わり方もあるんだな、と、改めて驚いている。〈ホクレア〉のサイズ、メッセージの伝わる範囲、港まで見に行ける人々、クルーと交歓できる人数、などなどについて思う時、こういうカタチがちょうどいいのだ。僕は長い間、もっと大きなメディアが〈ホクレア〉を登場させ、その意味を広く全国に知らせて欲しいと思っていたけれど、その必要はなかったようだ。

有名になることよりも、寄港地との交歓が大切なのだ。〈ホクレア〉やクルーに直接触れた人たちが思うこと、そして一方、クルーが日本に対して思うことが大切なのだ。あまり有名になってしまうと、そんな体温の通う触れ合いも難しくなってしまうからね。そうこうしているうちに、各寄港地で〈ホクレア〉に触れた人の数は、すでに何万人にも達している。後から気づいてみると大成功。う〜ん、さすが〈ホクレア〉。最後にはすべてうまく行くのだ。さてと、この長い航海で寄港する最後にして最大の都市横浜では、どのような展開を見せてくれるのだろう。
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by west2723 | 2007-06-07 08:41 | ホクレア


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