昨日、1月24日の昼、11時45分、皆さんは何をしていましたか? 会社であれば昼休み直前の時間帯。今日の昼ご飯はどこで食べよう、なんて考えていた頃かもしれない。僕は都営地下鉄浅草線の車内で、東銀座から五反田に向かっていました。ちょうどその頃、〈マイス〉と〈ホクレア〉が、最後の修理を終えて出航したようです。ハワイ時間では23日の午後4時45分。40人ほどの家族や仲間に見送られながらの、とても美しい出航シーンだったと、キャシーさんは思い入れたっぷりに報告しています。カワイハエからの出航の時にはザトウクジラが先導し、今回はイルカたちが併走したとのこと。ハワイの人たちにとって、船出の際の動物たちの併走は、とても縁起の良いものらしいです。
PVSのギャラリーには19日の出航のようすが写真で紹介されている。〈マイス〉の上で〈マカリィ〉ハカを唱えるクルーのようす、セイルを上げた〈ホクレア〉の姿などなどが目をひくわけだけど、とりわけ、チャド、ブルース、ショーティ、ナイノアの四天王が談笑している写真が気になる。いったい何を話していたんだろう? 今までこれほどバカ笑いするナイノアの姿なんて見たことがないぞ。 「船での別れって、けっこうキツイんだよなぁ」と、Uddahさんが語っていたことがある。飛行機で離陸すれば、すぐに空港が見えなくなる。電車でも駅なんてすぐに見えなくなるし、クルマであれば最寄りの角を曲がればおしまい。しかし、船はいつまで経っても陸が見えている。これは、かなり切ないものらしい。見送る側も、いつまでも水平線に残る船の姿を見ているのは、かなり……ね。 ましてやエンジンの無い船だ。〈ホクレア〉なんて船外機さえつけていない。風の力だけで、最初に目指す陸地はジョンストン環礁。「島をみつけるには、鳥を頼りの難しい航海になるだろう。次代を担う若いクルーにとって、いい試練になるはず」とナイノアは語っていた。「最初に鳥が見えた時の喜びって、とても言葉では言い表せませんよ」と、内野かなこさんも語ってくれたことがある。 そしてハワイ島の出航から22日後に、ようやく久々の陸地、マジュロの土を踏む。こうなると、陸地でしか暮らせない僕にとっては想像もできない世界だ。もはや月並みな言葉しか出てこないけど、とにかく航海の無事を祈る以外にありません。行く先々の島では、どんな歓迎を受けるのだろう。ひとまずは、マジュロで喜びを爆発させるブルースの顔を、楽しみに待っていよう。
by west2723
| 2007-01-25 06:28
| ホクレア
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