〈ホクレア〉をめぐる、その後の情勢

ハワイ州観光局の方々による献身的な活動により、〈ホクレア〉の来航はかなり現実的になってきました。観光局にとってはビジネスでありながら、決してビジネスライクにはものごとが進まない〈ホクレア〉に対して、実にきめの細かい活動を続けてくれています。日本国内の用件をまとめては、ほぼ毎月ハワイと日本を往復する対面式のミーティング。それだけでも大変なことだと思う。僕にも経験がありますが、ハワイアンとの仕事は対面しない限りなかなか進まないんです。

今になって思えば、〈ホクレア〉がアポ無しで勝手に日本に来るか、あるいはハワイ州観光局のように「ビジネスとして」彼らに会ってくれる人たちが現れない限り、日本航海はいつまで経っても実現しなかったことでしょう。来航に関して外野からいろいろ注文をつけることは簡単ですが、いざボランティアとして実現させるとなると、誰が、どのように実現させるのか、そのリーダーシップを執ろうとは誰も言い出せないものです。その点で、ハワイ州観光局の動きはありがたい限りです。

とは言え〈ホクレア〉来航応援Tシャツは、今のところ思ったほど売れていないらしい。
これとて、来航に必要となる膨大な費用の一部を補填するに過ぎないというのに、それすら売れない日本列島を目指して〈ホクレア〉は来てしまうわけです。ホントに、このままでいいんだろうか。

とにかく、今の日本では〈ホクレア〉なんてこれっぽっちも認知されておらず、かつ必要とされていないことは厳然たる事実で、Tシャツを売ろうと雑誌を作ろうと、結果は目論見の半分にも達しません。これほどハワイに行く人、ハワイが好きな人は多く、ホノルルマラソンは日本人で埋め尽くされ、サーファーも、フラを学ぶ人も多いのに、不思議でならない。せめてTシャツくらいは売れるだろうと思っていたけれど、結果は雑誌と同じ。いやもちろん、ここから状況を逆転させるけどね。

そんなこんなで、みんな大変な思いで、手探りで〈ホクレア〉と関わっています。旅行業界にとっても広告業界にとっても、そしてもちろん出版社にとっても、まったく経験の無かったタイプの仕事が続いています。とにかく皆さんも、もしも来航を期待するのであれば、今すぐその場で身近な誰かと〈ホクレア〉の話を始めてください。そんな小さな積み重ねが、〈ホクレア〉来航を成功させる上で意外に効く。やはり「対面式」のコミュニケーションは強いです。
by west2723 | 2006-08-23 09:44 | ホクレア


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