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自然の音を、ここまで豊かに再現できるCDがあったなんて……知らなかった

久々に、この世知辛いヨノナカに対して強くお勧めしたいCDを見つけたので紹介しておきます。これは凄いです。どうして今まで知らなかったんだろう、と、後悔してしまったほどの作品で、今ではほとんど毎晩寝る前に部屋で流れているという次第。タイトルは、上の一枚が『AMAMI』で、下が『NSO(=The Nature Sound Orchestra)』というもの。いずれも森の気配や鳥の声、虫の声、あるいは波の音などの「自然音」を集めて編集された作品で、たとえば『AMAMI』はタイトルの通り、奄美大島の自然音が、バイノーラル録音という方式でリアルに再現されるというものです。
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どんな音なのかはサンプルが公開されているので、まずはだまされたと思って聴いてみてください。どうですか? 凄いでしょう。ヘッドフォンを使って聴くように指示がありますが、PCのスピーカーで聴いても充分に違いがわかるはずです。なお、このページの「CD's」をクリックすれば、全作品のサンプルを聴くことができます。
これまでもこうした自然音のアルバムは多く出ていたけれど、どれも一度聴いたら飽きてしまうようなものばかりだった。理由はおそらく「ただ音を録った」というだけで、そこには何らアーティスティックな作業の跡が感じられなかったからだ。
しかし、この作品は、その点が全く違う。あくまでも最新の技術で録音され(バイノーラル録音については、先ほど紹介したホームページをご覧ください)、森の音、鳥のさえずり、波の音、かすかに聴こえる歌声、などなどが、アルバムの流れに乗って、起承転結みごとに構成されているから、最後まで一気に聴けてしまう。キモチ良くなって、そのまま眠ってしまうこともあるけれど。
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作者はジョー奥田さん。80年代にドラマーとして渡米し、LAでスタジオミュージシャンとしてキャリアを積んだ後、90年代は音楽プロデューサーとして、LAを拠点にかなり多くの大物アーティストを手がけている。やはりこのようなプロが手がければ、自然音もこれほど優れた作品として世に出せるというわけですね。
二枚目に紹介した『NSO』は、ピアノやサックスも「自然音の邪魔にならない程度に」加わった、非常に聴きやすい仕上げとなっています。どっちのCDもお勧め。さらに、「四万十川」「屋久島」という、日本の自然の「聖地」で録音された作品もあるけれど、これからゆっくり聴こうと思います。
ということで、蒸し暑い夏の夜にぜひ聴いてみてください。CDが回り始めたその時から、あなたの部屋は、誰もいない月夜のビーチという仕掛け。いや、ホントにいいですよ!
by west2723 | 2010-07-29 19:40 | 音楽

佃の盆踊り

東京でお盆と言えば7月13日から15日の間だそうで、僕の実家もそうです。だから家に帰れない時には、部屋でお線香を焚き、こうして僕の住む佃島の盆踊りを見て、父親を見送ります。この踊りは佃の念仏踊りとも呼ばれていて、東京都の無形文化財に指定されているらしい。歌には太鼓の音以外に伴奏が無く、聴いているだけで、ご先祖の霊を見送るにふさわしい、敬虔な気分になってきます。
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銀座方面から佃大橋を渡る頃には、あたりはまだいつもの東京なんだけど、橋を下りると遠くの方から年に一度しか聞けないメロディが聞こえてくる。そしてテレビでもたびたび紹介される佃煮屋の角を曲がると、いきなり江戸時代にタイムスリップしたような異空間が現れる。特に今年は、盂蘭盆入りの前日に亡くなったマウ・ピアイルグ師の魂も、併せてお見送りしてきました。合掌。
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盆踊りは、まず子どもだけの踊りから始まります。この狭い佃島の、どこにこんなに多くの子どもたちがいたのかと最初は驚くけれど、みんな歌を覚えていて、最後には感心させられてしまうという真夏の夕暮れ。飾り付けもシンプルで、「南無阿弥陀仏」と書かれた白い提灯が並ぶだけ。周りには屋台も無いけれど、昔ながらの雑貨屋さんと酒屋さんがちょうどいい具合に開いている。こういうものを見ることができるから、僕はなかなか東京から離れることができないわけです。
by west2723 | 2010-07-15 20:33 | 陸での話

ナイノア・トンプソン氏からのメッセージ

日本でお世話になるみなさまへ

伝統航海術の師マウ・ピアイルグが
多くの人に惜しまれながら他界しました。

マウの生き様にふれた日本のみなさんにも伝えてほしいと
ナイノアからメッセージを預かりましたので
お届け致します。(ホクレアクルー・内野加奈子さんより。以下、内野さん訳)


数限りない人々の心に捉えた、本当に素晴らしくかけがえのない一人の人間、伝統航海術師マウを知る世界中の方々に、大きな悲しみと共にお知らせします。

私たちの師、マウがこの世を去りました。マウは故郷サタワル島で、これまで彼が航海でいつもそうしてきたように、大きな勇気と力をもって、彼の病、そして彼の人生をナビゲートしていました。

マウに、マウの家族に、サタワル島に、首長たちに、
そしてミクロネシアのすべての島々に感謝を捧げたいと思います。
わたしたちが海の民であることを思い出させてくれた彼らに。
彼らがこの35年の間に授けてくれた数えきれない教えに。

マウがハワイ、ポリネシア、そして太平洋の全ての島々に与えてくれたものは計り知れません。
マウへ、マウの家族へ、そしてサタワル島の人々へ、私たちが送りうるすべての愛とアロハを送ります。
マウの教え子たちへの一番の願いは、学び続けること、そして教え続けていくことでした。
そしてそのためには航海し続けることが必要です。
マウはハワイを愛し、ハワイの人々を愛していました。
マウの愛したハワイのコミュニティを巡る航海を行おうと思います。
マウを讃えるために、そしてマウが私たちに願ったこと、海を渡り、学び、教えることを形にするために。

ナイノア・トンプソン

なお、原文でのメッセージはこちらで→http://www.hokuleawwv.org/home
by west2723 | 2010-07-13 13:36 | ホクレア

マウ・ピアイルグ師が亡くなられたようです。



7月12日、18:30に、故郷のサタワル島で亡くなられたとのことです。
太平洋は、たいへん貴重な人を失いました。

しかし、ハワイで多くの人が引き継いでくれて、本当によかったと思います。
人類はどうにか未来を失わずにすんだ、とさえ思います。
http://www.kitv.com/news/24231392/detail.html
by west2723 | 2010-07-13 12:10 | ホクレア