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アウトリガーカヌーとスラッキーギター

最近は茅ヶ崎『Amenbo Beach Club』のOC-4にたびたび乗せてもらっている。もともとは地元で海のイベントがある時に、子どもたちを乗せて海を体験してもらうためのカヌーなんだけど、カヌーが空いている時に何人かで海に集まって、交代で漕いでいる。転覆した時の対応については、海が静かな場合に限りできるし(つまりうねりの大きい時にはカヌーを出さない)、慌てなければいいことがわかってきたので、以前ほどはビビらなくなった。パークから烏帽子岩、遠くへはせいぜい江の島あたりを周回するのんびりしたパドリングは、僕の性格に非常に合っている。何かの大会を目指しているわけではないツーリング指向のメンバーが多いので、非常に気が合う。合っていると思うと呼吸も合ってきて、カヌーは非常に速く進む。これはとても不思議でキモチのいい経験です。

で、日曜日は茅ヶ崎の海岸で地引き網&バーベキューのイベントがあり、となると子どもたちも集まってくるのでOC-4の出番となる。それにしても、子どもたちって沖に出ることを全然怖がらないんだね。1時間ほどの間、カヌーはほとんど「お猿の電車」状態だった。あまりにうれしそうだと、かえってオトナの責任は重大になる。何たって、ここで怖い思いをさせてしまったら、その子は一生海に近寄らなくなるかもしれないのだ。でも今のところ、このクラブでは子どもたちを乗せて転覆したことは無いという。さすがです。ちなみにこのクラブのリーダー格は、チャド&ポマイ夫妻やマカさんもやって来たハワイ料理店の店長さんで、メンバーには〈カマヘレ〉をハワイに返しに行った2人も所属している。そしてその店が、makalaniスラッキーギター教室の会場としても使われている。

そんなこんなで海でのバーベキューの後は、夕方からスラッキー教室の「発表会」が予定されていた。僕はいったん家に帰り、昼寝をしたら寝坊してしまって遅めに到着したんだけど、着いてびっくり。何たってステージがあるんだぜ。しかも店いっぱいのお客さんが、ちゃんとしたライブさながらにステージに向かって「ガン見」だぜ。そうとは知らず、ほとんど練習をしていなかった僕は一度は敵前逃亡を試みたんだけど、ビギナーの人もみんな楽しそうに弾いていたので退くに退けなくなってしまった。でも何だね。人に見られていると、普段できることの半分もできなくなってしまうもんなんだね。これからは、その半分も計算に入れて練習しなくてはいけないのかもしれない。ということで、makalaniさんはこのブログのUddahさんのリクエストを受けて、さっそく『オホーツクの舟歌=知床旅情』を披露してくれました。Uddahさん、この演奏は一度聴いておいたほうがいいと思う。

ということで『Amenbo Beach Club』もスラッキースクールも、僕にとっては〈ホクレア〉が縁で会うようになった人たちです。さっきまで一緒にカヌーを漕いでいた人たちが、今度は一緒にスラッキーを弾いている。茅ヶ崎特有の、ローカルでのんびりした空気の中、それぞれがいい感じで楽しい時間を過ごしている。それがいっぺんに体験できるという、とても平和で楽しい日曜日でした。
by west2723 | 2008-09-29 22:42 | 海での話

葉山にサバニがやってくる

ということです。しかもアウトリガー無しの古式サバニ。10月のアタマくらいにやって来て、そのまま葉山にサバニクラブの原型ができるという話でんがな。維持にはおカネもかかりまんがな。
漕いでいる人たちはどんどん先に行っちゃう感じですね。あのアウトリガーカヌーさえ、最近ようやく見かけるようになった、という程度だというのに、そこにサバニまで加わってしまうと言うんだから、もはや、漕がない人にとっては何を信じていいのかわからない状態だろうと思う。

しかし何にしても、いろいろな船が同時に海に浮かんでいる風景というのは見ていて楽しいはずだ。「あんなにいろんな船があるのに、オレ、何もしなくていいわけ?」と思う人が増えてくれればしめたものだ。「湘南って波無いしぃ……」なんて言っている「サーフィンしか知らないサーファー」にとっても、これはかなりのカルチャーショックになるはずだ。楽しみですね〜。ただし、サバニはカヌーのF-1です。自在に乗れるようになるまで、かなりのトレーニングが必要だと思う。
さあて、僕は僕でその日に備えて、もっとOC-1に乗って、パドルに慣れておかないとマズいかな。
by west2723 | 2008-09-18 20:15 | カマ・ク・ラ

我は海の子 〜 Kanaka Wai Wai

あの有名な曲をスラッキーで弾けないものか、ちょっと頑張ってみた。日本の曲には「繋ぎ」でマイナーコードが入ることが多いんだけど、これが難題だったな。スラッキーに短調って、どうにもしっくり来ない。とは言え曲の雰囲気と開放弦との相性はいいので、どこかにベストポジションがありそうな気がする。あるいは、バックは12弦でコードだけを弾いて、メロディは「泣ける」ボトルネックがいいかもしれない。目指す演奏は『Chicken Skin Music』でライ・クーダーがギャビィと競演している『Always Lift Him Up〜Kanaka Wai Wai』あたりかな。

ということで皆さん、この曲の歌詞は以下の通りです。悲しい歴史を背負った歌でもあるけれど、前半の歌詞には癒されまくりです。かつての日本には、これほどまでに海への愛情や心意気や責任が育まれていたのかと、しみじみ思うばかり。後半の歌詞は僕にとって、戦争で逞しい海の仲間を失ってたまるかという、いわば平和を願う歌でもあります。

我は海の子白浪の
騒ぐ磯辺の松原に
煙たなびく苫屋こそ
我がなつかしき住家なれ

生れて潮に浴(ゆあみ)して
浪を子守の歌と聞き
千里寄せくる海の気を
吸いて童(わらべ)となりにけり

高く鼻つく磯の香(か)に
不断の花の香りあり
渚の松に吹く風を
いみじき楽(がく)と我は聞く

丈余の櫓櫂(ろかい)操りて
行く手定めぬ浪まくら
百尋千尋(ももひろちひろ)海の底
遊び慣れたる庭広し

幾年ここに鍛えたる
鉄より堅きかいなあり
吹く塩風に黒みたる
肌は赤銅さながらに

浪にただよう氷山も
来らば来れ恐れんや
海まき上ぐるたつまきも
起らば起れ驚かじ

いで大船(おおぶね)を乗出して
我は拾わん海の富
いで軍艦に乗組みて
我は護らん海の国
by west2723 | 2008-09-16 01:16 | 音楽

Dukeさん、ゴールしたようです

午後3時30分頃、そろそろ電波の届くところまで来たかなぁ、なんて思ってサポートクルーのひとりに電話を入れてみたら、何と、すでに陸に上がって葉山の街を歩いているところでした。ゴールは葉山の大浜で、3時少し過ぎた頃の到着だったようです。
凄いと思いませんか? 7時間45分で伊豆大島から葉山まで漕ぎ切っちゃったんだから。

平均4ノットくらいの速さ。やはり、昼頃には南風に変わっていたようで、さらに追い潮にも助けられたとのこと。いろいろな幸運が重なった、と聞くと何か思い出しませんか? そうです。日本航海では行く先々で天気を好転させ、難関の関門海峡さえ味方につけながら日本列島を北上して行った、あの〈ホクレア〉です。Dukeさんは遠くハワイにいる〈ホクレア〉に守られていたようにも思う。

詳しくはこちらをご覧ください。何よりもまず、海を渡った本人のリアルな言葉を聞きましょう。
by west2723 | 2008-09-12 20:07 | カマ・ク・ラ

Dukeさん、スタートしたようです

結局は伊豆大島からのスタートでした。西風10m。ずっと片側を漕ぐことになるんだろうか? 
海上では強風警報が出ていますが、スタートしたからには頑張れ! 実況はこちらで。

東京では昼頃から風が南に変わったようだけど、相模湾はどうなんだろ? 
むこうも追い風に変わっていればいいけど。
Dukeさんは今頃、真っ正面に相模湾を見ながら漕いでいることだろう。
さあてと、伴走艇との電話連絡はしばらく取れないし、シゴトに戻るかな。
by west2723 | 2008-09-12 07:35 | カマ・ク・ラ

The Ocean Legend

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このブログにもたびたびコメントを入れてくれている、湘南名物のDukeさん。そう、〈ホクレア〉が長崎に寄港する直前に募金活動を始め、見事に歓迎イベントを成功させたDukeさんが、明日の夜、いよいよ勝負に出ます。その内容は、SUP(スタンダップ・パドルサーフィンと呼ばれている、そう、あの板です)を漕いで伊豆大島から湘南・葉山まで、片道約50キロを渡ってくるというもの。予定では11日の夜、サポート艇と共に葉山を出港し、12日早朝まで伊豆大島沖で待機。その後、Dukeさんのみ伊豆大島にいったん上陸して、いよいよ葉山を目指すという計画です。今週いっぱいは北風が強いので、場合によっては12日、葉山から伊豆大島を目指すことになるかもしれません。
なお、サポート艇では〈ホクレア〉の水先案内役、西村一広さんが指揮を執ります。

という具合。この計画には続きがあり、来年以降にOC-6で八丈島、やがては小笠原を目指すとありますが、詳細はDukeさんのサイト、〈Ocean Legend〉をご覧ください。「海洋民族の……」とか「地球環境の……」などなど、難しい話をしちゃってますが、「はるか向こうに見える島に行ってみたい」というシンプルな気持ちにウソ・イツワリはありません。自宅のある茅ヶ崎から、仕事先の葉山までSUPで通ってしまうという技術と体力の持ち主なので心配はしていません。していませんが、1回で終える必要もないと思います。もともと外洋に出るための道具ではないので、海の上で思わぬムリに気づくこともあるでしょう。予想外に時間がかかれば日没によるコールドゲームということもある。目標に向かって、少しずつ進めばいいんじゃないかと思っています。

いずれにしても12日いっぱいは海の上。皆さん、仕事をしている間、あるいは昼ご飯を食べている間、「今頃、伊豆大島から湘南に向かって、SUPを漕いでいる人がいるんだなぁ」と思い出し、彼の夢の実現を祈ってあげてください。ちなみに僕は夕方まで、めいっぱい仕事です。出迎えにも行けないような状態ですが、キモチは沖縄で〈ホクレア〉を待っていた時と変わりません。
それではDukeさん、笑って帰ってきてください。健闘を祈るよ。
by west2723 | 2008-09-10 20:23 | カマ・ク・ラ

あの頃の〜未来に〜♪

新横浜で仕事が2件、その間に3時間も空くので「ご飯でも食べておこうかな」と思いながら歩いてみたんだけど、どのビルも、どの店も最近できたような歴史を感じさせない退屈なものばかりで入る気にもなれず、「そう言えば」ということで急に思い出したのが〈ラーメン博物館〉だった。かなりベタかな、とも思ったけど、たしかここには旭川の〈蜂屋〉が入っているはずだ。僕は特にラーメンにこだわりなどないけれど、〈蜂屋〉だけは時々思い出して、飛行機に乗ってでも食べに行きたくなることがある。ラーメンの薫製とでも言いましょうか、まとにかく、あのスープには何かヤバいものでも入っているんじゃないかというくらいの禁断症状を感じることがあるのだ。

で、この博物館、地下には昭和半ばの街を再現したスペースがある。昨今の「昭和ブーム」が始まる前から作られたスペースで、アカデミックとまでは言わないけれど、テーマパークとしての着眼は評価していいのではないかと思う。ビルの階段の古くささ、路地裏には小さな診療所、民家の窓にはわざわざ安っぽい花柄プリントの布が張られていたりして、確かにこうだった、と思い出すことがかなり多い。芸が細かい。設定が夕方だから、どこかの家の窓からは「鉄人28号」のテーマが聞こえてきそうだ。「巨人の星」では時代が今に近過ぎる。あくまでも「鉄人28号」なのだ。これが「鉄腕アトム」だったらやり過ぎだし、「月光仮面」ではちょいと昔に遡り過ぎじゃないかな。

と、気分が「鉄人」に至ったところで、僕はある強い思いに捕われた。このテーマパークが再現しようとした時代、つまり昭和の中頃には、今立っているこの場所、つまり新横浜(正確に言うと横浜市港北区小机町)で僕は少年時代を過ごしていた。あれはもう40年近くも昔のことだから、あの頃に較べれば、今は充分に未来と呼んでもいいと思う。『SMAP』の歌にもそんなフレーズがあったけれど、今、僕が立っている新横浜駅前こそが「あの頃の未来」なのだ。

今の子どもたちは「未来」について考えるのかな? と、ふと思った。「近い将来」ではなくて、あくまでも「遠い未来」。僕が子どもの頃はかなり考えていた、というよりも空想していたし、友だちとの会話の中にも「未来」という言葉はけっこう登場していたように思う。それだけ「夢」もたくさん見ていたんだろうと思う。

あの頃、第三京浜、鶴見川、新幹線、そして横浜線に囲まれた広大なエリアは一面の田んぼだった。そんな静かな田舎の上に不釣り合いな高架が架けられ、その上を時折新幹線がスッ飛んで行ったもんだった。新横浜の駅前には小さなバス停しか無かったし、あの田んぼの上でサッカーのワールドカップの決勝が行われるなんて考えもしなかった。しかし、それはあくまでも「行政」が机の上で行ったこと。多くの人にとっては受け身で関わってきたことに過ぎない。「未来」とは、もっと能動的で、夢があって、幸せになるために頑張って手に入れるような種類のものだ。

あれからオトナになる間、いったい何を手に入れたんだろう? 
鉄腕アトムは現れなかったし、2001年宇宙の旅には行けなかったし、国際救助隊に就職はできなかった。結局、手元に残ったのは携帯電話とiPodとプリウスくらいか。つまりナイノア・トンプソンが言うところの「小さな箱」ばかりだ。そして日本全国どこへ行っても新横浜駅前のような退屈なオフィス街が作られて行った、と。何だか、むなしいのぉ……。

などと、長々と書いた割にナカミが無いけど許してね。〈ラーメン博物館〉の話がとんでもない方向に飛躍してしまいました。つまり、あの頃の「未来」がこんなもんで良かったのかよ、という話。まあ、これからも時間が進む以上「未来」はあるわけで、何とかむなしくない方向に向かわなくてはいけないと、今からでも遅くはないはずだと、微力ながら思ってはいるんだけどね。
by west2723 | 2008-09-08 20:40 | 陸での話