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日本航海を3ヶ月遅らせるというアイデア、人気急上昇中!

このアイデアは悪くないです。こうすることによって、今抱えている問題点の半分は解決できるはずです。で、どのようなアイデアかというと、〈ホクレア〉が沖縄に到着後、3ヶ月間お休みに入り、カーチベー(夏至南風)と呼ばれる南風が吹き始めたら、つまり沖縄の梅雨が明けたら北上するというものです。その間、〈ホクレア〉を海洋博記念公園に預かってもらう。船底にはかなりの貝殻類が付着しているだろうから、ついでにそいつらをキレイに掃除して、改めて日本列島の難しい海域に挑むわけです。ナイノアの話によると、どうしても6月に帰らなくてはならない理由は無いとのこと。「何〜ぃ! それを早く言ってよ」ってなことから始まった話です。

続き
by west2723 | 2006-12-30 16:06 | ホクレア

ホクレア出航1週間前……なむぅ……

低気圧が去って、西高東低、予想通りの木枯らし、寒かったね。
あの低気圧がアリューシャンに進み、爆発的に発達しながらうねりを南に送り、ちょうどいい位置にハワイがあって、北の海岸に大波が立つ。それはちょうど、僕がハワイに着く頃かな? なんて、僕は波乗りに行くわけではないのでした。伴走艇に乗るのだ。だから波は困るのだ。

本日は神棚に飾るしめ縄とか、大掃除道具とか、そんな「シブイ」買い物をしてきました。これでハワイに行く予定が無かったら、もっと落ち着いた気分でお正月を迎えられたことだろうけど、ここにきて、再びいろいろな連絡が多くなってきた。〈ホクレア〉がらみの話って、直前にならないと動き出さなかったり、いつも通りの予定変更があったりで、そのつど事務方は大あわてをするわけです。その余波がアリューシャン生まれのうねりのように襲いかかってくる。

襲いかかってきたということは、ホントに〈ホクレア〉が動き出したということでもある。もう水や食料の積み込みは始まった。1月4日、ホノルルを離れる時にはセレモニーがあるらしい。オアフで休暇中の皆さん、ワイキキの沖を、クラブクロウセイルの〈ホクレア〉が通りますよ。5日にハワイ島に着いて、6日にカワイハエで〈マイス〉と共に出航セレモニー。そして7日にはカフォラヴェでのセレモニーを終え、いよいよ出航です。どうか6〜7日、ハワイの海が荒れませんように!
by west2723 | 2006-12-28 21:33 | 陸での話

キョリ測、その2

僕は子どもの頃から走る(マラソンとかジョギングとか)ことが大っキライで、体育の時間にマラソンがあるときは、いつも病気のふりをして見学していた。飽きちゃうんです。おまけに根性がまるで無いと来ている。ただでさえかったるいのに、スピードは遅いし風景はゆっくりとしか変わらないしゴールまでなかなか辿り着けないし。だから自転車に乗り始めたのかもしれない。どっちも有酸素運動だけど、自転車はスピードも出るし、場合によっては旅の道具にもなるし、何かと退屈しない。

ところが年末の不摂生から身を守るべく、いろいろダイエットを試していたらうまく行っちゃって、20歳頃のベスト体重にまで落ちてしまったんです。となるとカラダが軽いから、歩いていてキモチいい。ついでに走っちゃおうか、なんてやってみたら意外に走れるじゃん! もともと500mも走れば飽きちゃう性格だったんで、それほど長い時間は走らないんだけど、それでも1kmが2kmに延び、15分が30分に、やがて1時間に延び(人に自慢するほどの距離じゃないだろう、なんて言わないでね)、そのうちにいくら走っても疲れなくなってきた。「あそこまで行ったら何キロになるんだろう?」なんて、帰ってからキョリ測を見るのが楽しみで、それでまた距離が延びてきた。

とは言え、心肺機能は楽勝でも、長く走ると膝とか腰とか必ずどこかが痛くなるもんで、最近まで、一気に走れるのは4km〜5kmくらいだった。それでも中断だけはしたくなかったので、どこかが痛み出す少し手前の3kmくらいずつ毎日チビチビ走っていたら、やがて筋肉も慣れてきて……。そして今日、ついに10km越えてしまったよ、ほとんど疲れずに! 驚いたね、遅筋の超回復! 

ということで、シリアスなランナーに(と言うよりも、普通のランナーにも)聞かれたらバカバカしい話なんだろうけど、今の僕は、毎日が自己記録への挑戦です。このペース、未経験者が1から始めて、1年計画でフルマラソン完走するプログラムと、ほぼ同じペースなんじゃないかと思う。いっそフル狙ってみようかな? 目標はホノルルマラソンなんかじゃなくて、「再来年」の湘南国際マラソンあたりだね。何たって、スタートは我が江ノ島だからな。
by west2723 | 2006-12-27 19:36 | 陸での話

年末の雷

今日は早めに寝るつもりだったんだけど、雷で目が覚めてしまった。しかたなくウイスキーなんて取り出して、なぜかクラシックが聴きたくなって、手元にあったブルックナーの交響曲7番をCDで聴いていた。iPodにクラシックは入れていなかったのだ。ブルックナーってスキー場に向かう時に聴きたくなることが多い。聴いていると、関越の沼田で下りた上越の風景が、なぜかアルプスに思えてくるから、ヨーロッパに行く必要がなくてお得なのだ。そんなこんなでぼんやりしているうちに、雨が上がった。で、部屋の空気でも入れ換えようかと窓を開けてみてびっくり。何なんだ、この生暖かさは! 低気圧が去った後の南風。とても年末とは思えない。

まあ、これでも低気圧が進めば西高東低にはなるんだろうけど、いずれにしても気候の上では不思議な年末。エルニーニョで海が暖かい。ということは、やはり春先は荒れるのかな? 日本が250年も鎖国できたのは、この荒れた海に守られていたからだっていうじゃありませんか。 
僕は〈ホクレア〉の偉業こそ称えるけれど、偉業と性能はまったくの別物だと思う。何たって大昔のカヌーなのだ。日本列島に踏み入る〈ホクレア〉は、雑踏に踏み入るヨチヨチ歩きの赤ん坊に過ぎない。そのくらいのイメージでいた方が、過剰な期待を生まないのかもしれない、と、ふと思った。
by west2723 | 2006-12-27 02:31 | 陸での話

南岸低気圧

今日、首都圏に大雨を降らせているこの低気圧が南岸低気圧と呼ばれるもので、年明けから春先にたびたび現れる、かつては台湾坊主と呼ばれた低気圧です。首都圏に大雪を降らせる低気圧としても知られてます。こいつは突然発生し、突然発達する。針路は予測しやすいものの、発生頻度は台風よりもはるかに多いので、春の日本列島近海では最も怖い存在だと言えそう。こいつが〈ホクレア〉の北上中に現れなきゃいいと思っている。3月から4月、春の嵐に備えなくてはいけない。いつも心配ばかりしているけど、こんな心配など杞憂だったね、と、後から言うために心配している。ちなみに、この冬は首都圏に雪が多いとの長期予報。南岸低気圧の当たり年になりそうなのだ。いざという時に避難する港も確保しなくてはならない。〈ホクレア〉はもちろん、裏方である伴走艇の責任が重大になってくる。そこにはいったい誰が乗るんだろう? 沖縄から熊本なんていう、とても長い距離を。
by west2723 | 2006-12-26 12:33 | ホクレア

氷川丸

マリンタワーと共に今日をもって営業終了とのことで、なんだか寂しいね。子どもの頃から、いつもそこに行けばあったものが無くなってしまうというのは、本当に寂しいもんです。だったら毎日通えばよかったじゃん、と言われてしまっては元も子もないけれど、横浜港と言えば、山下公園と言えば氷川丸がシンボルだったでしょう? 氷川丸のいない山下公園なんて、どうにもイメージできない。

幼稚園の遠足で初めて氷川丸に乗って以来、横浜での小中高校時代は、退屈すれば横浜港に行き、それでもすることがない時には氷川丸で時間をつぶしていたものだった。何人の女の子と、あの港を眺めたことか……なんちゃって。あの船、あの頃からずっと山下公園で風雪に耐えていたんだなぁ。

山下公園のシンボルとなる前は、太平洋を200往復以上しているらしい。戦争中には病院船として活躍していたようで、氷川丸に命を救われた兵隊さんの話を、子どもの頃に聞いたことがある。
本牧、外国人居留区、フェンスの中のアメリカ、将校クラブ、ハンバーガー、チリドッグ、ザ・ゴールデンカップス、氷川丸、あこがれのハワイ航路、赤い靴、青い眼の人形、海の向こうのアメリカ……、もう何もかも、遠い昔の話になってしまうんだね。

なあんてセンチメンタルになっていたら、ジェームス・ブラウンが亡くなったって?
by west2723 | 2006-12-25 18:49 | カマ・ク・ラ

日本航海への不安、その2

日本航海のナビゲーターは、パラオ〜沖縄間をナイノア、沖縄〜愛媛間をチャド・ババヤーン(ハワイではナイノアの2代目とも言える伝統航海士)、そして愛媛〜横浜間からはブルース・ブランケンフェルドも加わり、ナイノアが担当することになりそうです。以前このブログでも書いた通り、現在のナイノア・トンプソン氏は非常に多忙で、とても半年近くハワイを留守にはできない状況。ナイノアファンはガッカリかもしれないけど、彼がいないからと言って〈ホクレア〉の価値が少しでも揺らぐわけではありません。どうか、沖合に浮かぶ2つの三角形を見に行きましょう。

ただ、非常に残念なのは、今の計画では有明海や関門海峡、瀬戸内海などの難所にナイノアがいないことです。

続き
by west2723 | 2006-12-23 23:23 | ホクレア

日本人クルーの休業補償

日本航海の難所には、頼れる日本人クルーが新たに数名加わってくれるもようです。ここに「学校の先生を乗せたい」というナイノアの意向が通れば、それで日本人クルーのメンバーは固まることでしょう。海図を見ながらのナイノアとの議論は深夜にまで及んだようで、これでようやく、ハワイと日本の間で問題を共有することができたようです。もちろん共有できたというだけで、まだまだ解決したとは言えないはずですが。

ところで気になるのは日本人クルーの休業補償という問題。〈ホクレア〉の航海にはカネがかかると言われる大きな理由に、クルーの休業補償があります。が、これが日本人クルーに適用されるとは聞いていない。今のところ決まっている日本人クルーは、一人が会社員で、あとは皆さんフリーランスです。フリーランスはシゴトをしない限りは収入が無い。また、シゴトを断らないと、この期間の航海にはつきあえない。

と言うのに、中にはチュークから搭乗し、パラオでは海洋調査のための写真撮影を行い、それから沖縄まで、合計約4ヶ月間〈ホクレア〉に係りっきりになるクルーもいる。そんな彼らのために、スポンサー探しに奔走するクルーもいる。なぜオレがここまでしなきゃイカンのか、なんて愚痴のひとつもこぼさずに動いています。PVSの皆さん、日本で〈ホクレア〉のためにカラダを張っている人たちを、必ずフォローしてあげてくださいね。そして、スポンサーになってもいいよ、という方がいらっしゃいましたら、関係者との間は繋ぎますので、非公開メールでご一報ください。
by west2723 | 2006-12-22 11:35 | ホクレア

聖地カフォラヴェ

カワイハエ出航は6日の夜になるらしい。だからカワイハエ出港時は取材撮影不可能。〈ホクレア〉と〈マイス〉は、まずマウイ島近くの聖地カフォラヴェへ10時間ほどかけて向かい、そこでもう一度セレモニーを行い、そこからいよいよ本気で昼間にミクロネシアに向かう、とのこと。だから取材が始まるのはそこから。なお、カフォラヴェにはカヌー関係者以外は上陸できない。つまりハワイ島からカフォラヴェまで、僕たちはまる1日間、激しく揺れるナイノアの操縦する伴走ボートの上にいて、そのままカワイハエへ戻るってわけです。体力勝負になってきました。しようがねぇ、覚悟しておこう。せめて晴れてくれれば、夜通し星を眺めるくらいのことはできるかな。

ということからもわかる通り、出港時にナイノアは〈ホクレア〉に乗っていないんだね。
これからの〈ホクレア〉の活動は、次の世代が担って行くということなのでしょう。
by west2723 | 2006-12-21 02:38 | ホクレア

日本航海への不安、その1

日本に到着してからが大変だと思う理由のひとつに、今回の航海スケジュールがある。4月1日に沖縄到着、そして横浜にゴールした後〈ホクレア〉を解体し、船に積み込んで出航する予定日が5月の下旬。2ヶ月近くゆっくりできるじゃないか、と思うかもしれないけど、ココロある航海の専門家の多くは「その日程じゃ間に合わない」と口を揃える。〈ホクレア〉というカヌーは動力を持たない船としては最大級に大きく、かつ重いものらしい。それを潮流の速い有明海の干潟の上や関門海峡、さらには瀬戸内海、大型タンカーの行き交う豊後水道や東京湾などなどを無事に予定通り曳航できる船なんてあるんだろうか、という話なのだ。たとえば関門海峡を通過する大型船は1日に650隻、浦賀水道にいたっては2500隻と聞いて、ハワイのスタッフたちは今さらながら絶句しているという。

現在のところ、曳航される区間の速度は9ノットで試算され、スケジュールが組まれているらしい。9ノットで進むには曳航されるカヌーもある程度滑走状態でなくてはならないけれど、あの海域でそのような危険は冒せない。季節風の名残の西風を受ける可能性も高い、双胴カヌーが横風から受ける風圧は強烈、しかもあの季節に多く発生する南岸低気圧が重なったらどうする、現状では4〜5ノットでの航行が精一杯、グラスファイバーと木材だけで作られたカヌーはレーダーで認識されないので、夜間の航行はきわめて危険……、というような話があちこちで噴出し始めている。

だからと言って、止めようと言う話ではもちろん無い。こういう議論を起こす人々は、みんな今回の航海に責任を感じるから言っているのだ。みんな今回の航海に関われることを名誉に思い、何とかしようと頑張っている。どちらかというと「文学的に」語られ続けてきた〈ホクレア〉の日本航海を、ようやく「理科系の」知識が現実に置き換え、計画をリセットしているということなのだろう。このプロセスは必須で極めて重要で、しかも急を要する。だから決して、「あいつらウルサイからスタッフから外せ」なんて話にしてはいけない。安全のためなんだから、見直せる計画は、早いうちに見直した方がいいに決まっているのだ。
by west2723 | 2006-12-17 12:45 | ホクレア