ありがとう〈ホクレア号〉〜その4

どうして小さな船(この場合はカヌー)にこれほど多くの人が惹かれるのか、思えば不思議なことだった。日頃から海に関心のある人なんてそれほど多くはないはずだから。日本にいる限りまったく海に関わらなくても生きて行けるし、ましてや船のことを考える機会などほとんどない。僕だって、もともとは海に行くことなんて2年に1度あるかないか、という程度だった。

これは〈ホクレア〉に関心のない人の誰もが不思議に思うことのようで、僕が〈ホクレア〉の話を始めると、必ず「だ〜からアンタはなぜ急に船になんて興味を持っちゃったわけ?」というようなことを聞かれる展開になった。僕はその都度、「見ればわかるから」と言うしかなかった。そして確かに、見てわかってしまった人がけっこういた。

まして〈ホクレア〉に理解のある人の間では常識となった「子どもたちにとってカヌーは格好の学びの場になる」なんて理屈は、興味のない人にはいよいよ理解できないに違いない。今後、〈ホクレア〉を知ってしまった教育関係者は、このギャップを埋めるために面倒なプレゼンテーションを繰り返すことだろう。「なぜ海なのか?」「なぜカヌーなのか? サッカーじゃダメなのか?」

できれば「日本の海洋文化」なんて言葉を使わずに、もっとストレートに生身の人間、生身の自然の凄さを伝えてくれたら、と思う。
「ハワイの人たちと握手をしたら、その手がとても大きかった」と語る小学生がいた。その子はもしかすると、お父さんの手さえ握ったことがないのかもしれない。
by west2723 | 2007-08-06 01:44 | ホクレア


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