東京・上野 国立科学博物館にて

そうだったのか、〈ホクレア〉の最終寄港地は東京・上野だったのか、というくらい、国立科学博物館には〈ホクレア〉〈カマヘレ〉の全クルーが集結した。そこで何をしていたのかというと、地球上最初の生命の発生から人類の進化を物語る展示の最後に置かれている1/3スケールの航海カヌーに、魂を入れるという儀式を行ったからなのだ。ミニチュアとは言え〈ホクレア〉の設計図を元に素材から人型まで可能な限り忠実に作ったカヌーです。もちろん水にも浮きます。

おそらくクルーのうちの何人かが来るのだろうとは思っていたけれど、フルメンバーとは思わなかった。マカさんのホラ貝も聞くことができたし、ハカ・ホクレアも披露してくれた。儀式だと言うし、博物館でもあるのでカメラは持って行かなかったんだけど、何だよ、クルーもみんな撮影してるじゃん。でもまあ、こうしてココロに刻みつけておくことも大切だと思う。画像はいずれいろいろなサイトでUPされるとおもうので、そちらに譲ります。

ということで、皆さんも上野の森に行く機会があれば、日本で最初の航海カヌーをぜひご覧になってください。なお本日、カヌーの名前も命名されました。その名は〈Kahuliau・カフリアウ〉という一続きの名前。非常に聞き取りにくかったので、誰に聞いても「名前? ワカンネ」という感じだったんですが、これは命名者のKanielaさん情報なので、まさか間違いないでしょう。意味は「時の流れ」とか「潮流」というものらしい。この博物館にはまさにぴったりの名前ですね。

セレモニーを終えると、例によって三々五々、クルーたちはゆったりと迎えのバスに集まる。しかし悪いことに、そこにアイスクリーム売りの屋台が登場してしまったんだ。〈ホクレア・クルー〉って、ほぼ例外なくアイスクリームが好きだからもう大変。集まってくるクルー全員がバスではなくて屋台に並んでしまう。チャド・バイバイアンなんて一度たいらげてまた並んでいる。バスの運転手さんがしびれをきらし始めるんだけど……ちょうどそこに、遅れてやってきたナイノア氏が登場。つまり、もともと遅れる運命だった。これですべてがうまく行く。〈ホクレア〉って、いつもそうだ。

そんな調子だったから、バスの横ではいろいろなクルーと話ができた。特に、荒木タクジさんとまともに話ができたのなんて何年ぶりだろう。
このカヌーが博物館に運び込まれる時、まさに『ホクレア号について語ろう!』の入稿だった。だから紹介は間に合わなかったけど、取材には行った。そこには顔じゅうを粉だらけにしてカヌーを組み立てる荒木タクジさんがいた。あのロープの1本1本は、タクジが結んだものだ。だからこそ、彼とジェイ・ドーセットが作ったカヌーに、今日はじめて魂が入ったことを祝福しなくてはいけない。

「みんなで〈ホクレア〉から沖縄を見つけた時、僕が〈ホクレア〉の上に立っていたのと同じ位置に人形が置いてあるんですよ。そしてその人形は、まさに今、彼が発見した島を指さしているんです。ホントにうれしかった。あれを見て、一通り繋がったんだなぁ……って思いましたね」
たしかに、ひとつの大きな輪が繋がったような気がする。数年単位から数ヶ月単位の数々の輪が、何回転かしながら、再び同じスタートに戻ってきたのだ。

始まりの始まり、〈ホクレア〉の日本航海は終わったのだ。つまり始まりの始まりの終わり。しかしこれは大晦日の翌日が元旦であるのと同じようなものだと思う。ただひとつ違うことは、僕たちは少しずつ学んでいるということ。だから今日よりも明日の方がいい日になるということ。マカの言葉によれば「明日はいつも新しい」ということ。次の始まりは、これまでよりも明るいと信じよう。なんてね、理念だけは言えるんだけど、グタイテキに何を始めるかは、これからのお楽しみということで。

ところでひとつ下のコメント大会も続行中です。皆さん勝手なこと書いてってくださいよん。
by west2723 | 2007-06-15 21:07 | ホクレア


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