変わらないなぁ…この人たち。

9月下旬から10月上旬にかけて、〈ホクレア〉クルーのチャド・パイション&ポマイ・バートルマン夫妻、そしてデニス・チャンの3人が来日していた。正確に言うとチャドはハワイ島の航海カヌー〈マカリィ〉の船長で、ポマイは〈マカリィ〉の元船長、クレイトン・バートルマンの娘。そしてデニスはカウアイ島のカヌー〈ナ・マホエ〉を建造するメンバーだ。〈ホクレア〉の日本航海は、これらハワイ諸島のカヌーの精鋭が協力して〈ホクレア〉に乗ったわけで、正確には〈ホクレア〉クルーではなく、ハワイのドリームチームとでも呼ぶべきかもしれない。

なんて細かい話はそのくらいにして、この9月、デニスが日本航海のサポートクルー、奥共樹さんの結婚式で来日した。奥一等航海士は沖縄での〈ホクレア〉第一発見者。日本航海で水先案内を務めた西村一広さんが加われない区間で、代打としてサポートに加わった。以降、〈ホクレア〉の理想に深く共感し、今ではカヌーを使った教育活動に奔走している。だったらということで、チャド&ポマイも日本に招き、カヌーを使った教育の重要性を考えるイベントを行おう、と企画したのが池田恭子さん。彼女は山口県祝島で、櫂伝馬による劇的な出迎えを目撃している。
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和服で結婚式に現れたデニス・チャンのようすは西村さんのブログで、鎌倉で開かれたトークイベントのようすはdairokuさんのブログに詳しいのでそちらをご覧いただきましょう。デニスは一足先にハワイに帰ったものの、チャド&ポマイは帰国を遅らせて、江ノ島水族館を訪ね、日本航海の後に小さなライブステージを行った茅ヶ崎の『AhuAhu』を再訪した。そうなんです。この夫妻はミュージシャンでもあり、チャド・パイションはCDも発売している。
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それにしてもハワイアンって、ホントに立ち話が好きだよね。取材でハワイにいた頃、町中でも空港でも、出会う知り合いと片っ端から立ち話を始めるから、取材がなかなか進まなくて慌てたことがある。いつの間にかそういう習慣には慣れていったけど、今回もまた、店に着いても中に入ろうとせず、こうして1時間近く立ち話が続いていた。店は貸し切り。相模湾沿岸で〈ホクレア〉の日本航海に協力してくれた人たちが、思い思いに集まって、ゆるい時間を過ごした。そう。ハワイまで〈カマヘレ〉を返しに行ったYasu・Kも豪くんも久々に現れた。特にライブを予定していたわけでもないけれど、いつの間にかチャドがギターを、ポマイがウクレレを取り出し、以降2時間余り、彼らの演奏を聴きながら懐かしい友人たちと話すという、贅沢な時間を過ごすことができた。この演奏はYouTubeでご覧ください。
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何度も繰り返し述べてきた通り、カヌーに乗ると、平和という言葉の意味をアタマではなくカラダで理解できる。陸からは遠く離れ、海に囲まれたカヌーの上、全員が交替で漕ぎ、交替で見張りに立ち、水や食料を共有し、トラブルを解決し、ひとりひとりが個性を生かしながら全員のために役割を果たし、全員がひとりのために働く。奥共樹さんや池田恭子さんが訴えるカヌーを使った教育の必要性は、まさにそのあたりにあるのではないかと、僕も大いに共感し、これからも協力するつもりです。

今回はこうして「キモチいい」場面にしか行かなかったけれど、こんな機会を作ってくれた皆さんに感謝しています。特にこの日はミュージシャンの琢磨仁さん、ありがとうございました。琢磨さんが音頭を取った、ハワイアンを交えての三三七拍子にはシビれました。〈ホクレア〉がハワイに帰って3年経ち、あの頃日本で集まっていた人たちも、それぞれの理由で離ればなれになっている。しかし今回、また再びそれぞれの距離が縮まってきたような印象を受けています。この機に、再びみんなを繋げる何かを。僕は考えておきますよ。皆さんも、どうか遠慮することなく声をあげてください。
by west2723 | 2010-10-31 10:57 | 音楽


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